らせん星雲(NGC7293)
太陽ほどの質量を持った恒星がその生涯を終える頃になると、赤色巨星となり、その表面部分を徐々に宇宙空間に放出していきます。放出された物質(ガス)は周囲に広がっていきますが、中心の星からの紫外線を受け、電離して自ら光を放つようになります。ガスの広がりが等方的で、望遠鏡では円盤状に見えることから「惑星状星雲」などと呼ばれます。ガスの原子や分子に特有の波長の光を放出するので、写真撮影すると大変カラフルな画像になります。
みずがめ座のらせん星雲は、全天で最大の視直径を持つ惑星状星雲で、満月の半分ほどの大きさですが、大変淡いのと南中高度が低いため、明るい空では確認するのが大変難しい天体です。
中心にはガスを放出した燃え残りの星=白色わい星が見えています。
撮影場所:天城高原