カイロのエジプト考古学博物館は、古代エジプト関連の展示物の多さは世界一と言っても良いでしょう。あまりに展示物が多すぎて、陳列もままならず、「考古倉庫」などと呼ばれたりもしています。特に、ツタンカーメンの墓から発掘された副葬品の数々は相当の量があります。全部をゆっくり見ていたら、1日あっても足りないくらいです。なお、最新情報によると、近くギザのピラミッドの近くに新しい建物が建設されるそうです。
入場料20LE、カメラチケット10LE(2001年10月現在) ミイラ室は別料金


博物館の正面玄関

手前に茂るのはパピルス。

ラムセス2世像

建設王と呼ばれる彼の像は、アブシンベルをはじめ各所に残されている。

ヌト女神の像

古代エジプト人は、天空をヌト女神の体と考えていた。手と足を大地に付け、体はシュウ神によって、地面(ゲプ神)から持ち上げられている。

アメンヘテプ3世夫妻の像

アメンヘテプ3世と妻のティイ。
彼はアメン神官団の横暴ぶりに嫌気が差し、巨大な像造りに没頭していった。ルクソール西岸のメムノンの巨像もその一つ。

アケナテン王の像

改名前はアメンヘテプ4世。
本当に男?と思いたくなる腰付き。
それまでの多神教を廃し、アテン神の一神教を信仰

アケナテンとその家族

太陽を象徴するアテン神から放射状に伸びた手の先に、アンクが握られている。向き合っている女性は、正妃のネフェルティティ。

官僚の像

第5王朝の官僚の像で、この像には「村長」というあだ名がある。像が発見されたときの村の村長に似ていたらしい。像の主はカー・アペルという名前だそうである。

書記座像

書記は当時のエリート職業。当時の父親は、自分の息子に「書記になれ」とうるさかったらしい。

ジェセル王座像

初めてのピラミッド状建造物、階段ピラミッドを建設したファラオ。
「ジェセル」とはギリシャ語での呼び方で、彼のホルス名はネチェル・ケト
である。

クフ王の像

ギザの巨大ピラミッドを建設した王の像は、これだけしか現存していない。
ギリシャ語ではクフ王の事を「ケオプス」と呼ぶ。

ラーヘテプとネフェレトの像

クフ王の弟夫婦

カフラー王の座像

ギザの第2ピラミッドの建造者。
ギリシャ語で「ケフレン」と呼ばれる。
頭部をホルス神が守っている。

メンカウラー王の像

ギザの第3ピラミッドの建造者。向かって左側はハトホル女神、右側はよく判らないが、地方神らしい。ギリシャ語で「ミケリノス」と呼ばれるが、そう聞いても誰の事か判らない。

小人セネプとその家族

身長の違う夫婦を同じような高さになるように作っている。
第6王朝時代。

ロゼッタストーンのレプリカ

ヒエログリフ解読の重要な手がかり。
本物は大英博物館に。

メンチュヘテプ2世座像

メンチュヘテプ2世は、中王国時代第11王朝のファラオ。メンチュヘテプ1世とも考えられることがある。第1中間期の衰退していた王権を復活させた、中王国時代の初代ファラオ。

ツタンカーメン王の黄金の玉座

玉座の背もたれ部分。
王妃アンケセナーメンが香油を塗っている。バックにはアテン神が描かれていて、改名前の名前「ツタンカートン」も残っている。

ツタンカーメン王のカノプス壷

カノプス壷とは、ミイラの内臓を収めておく壷のこと。
壷を守護するのは4人の女神。
イシス、ネフティス、ネイト、セルケト。
アラバスター(雪花石膏)製
右の写真は廟を守るイシスちゃん人形(笑)


ウジャトの目のお守り

ツタンカーメン王の墳墓埋葬品


ツタンカーメンの黄金のマスク

あまりにも有名なマスク。
付け髭の先端が曲がっているのは、死者の印


新王国時代以降のカノプス壷

ホルスの4人の息子
左から、イムセティ、ハピ、ドゥアムテフ、ケベフセヌエフ


アメンエムハト3世のピラミッドのキャップストーン

アメンエムハト3世は中王国時代第12王朝のファラオ。
ピラミッドはもともと58mの高さがあったらしい。


ある棺の側面

「クフ」の名前が見えるが、3大ピラミッドのクフ王とは別人