日本人は概してトラックの人からは友好的に扱ってもらっているようだ。戦前に日本が統治していたといっても、戦争で占領した訳ではないので、悪い感情は特に持っていないらしい。フィリピンなどを占領していた日本軍が、撤退するときに石を投げられて逃げるように出ていったのと対照的だ。いつまでもこういう関係が続いてほしいものである。吉田氏から聞いたのだが、日本語がそのまま現地語の単語になっているものがいくつもあるらしい。例えば「ベンジョ(便所)」「ゾウリ(草履)」などがあるそうだ。

トラックのお土産で面白いものに「夜這い棒」がある。昔のトラックの習慣で、男性が女性の寝室に夜這いに行くときに、棒の先に自分のオリジナルの彫刻を施しておき、壁からそれを突き刺すのである。女性は差し入れられた棒の先端から男性を判断し、好みの男性の時は棒を引っ張って中に引き入れ、そうでない時は棒を押し返すそうである。買って帰りたかったが、荷物の中で折れてしまいそうで諦めた(別に日本で使おうと思った訳ではない(^-^)。その他のお土産物では、環礁に沈む沈船のガイドブックなどが面白い。

チューク空港からグアム行きの飛行機は夜中の2時頃出発である。12時頃にホテルを出て空港に向かう。空港ではチェックインカウンターの前に群集が群がっていた。チェックイン出来るのは何時頃になるのか不安になった。やがて係員が数名出てきて、チェックイン手続きを開始したが、遅々として手続きが進まない。いらいらしていると、列の前に行って手続きしろと言っている。どうやら、外国人搭乗者は現地の人に優先して手続きが出来るらしい。そう言えば、吉田氏から「飛行機はすべて外国人優先。席が足りないときは現地人を降ろしてでも乗せる。グアムから国際線に乗るから」と言ってたのを思い出した。悪いとは思ったが、ロビーの暑さで頭がくらくらしていた私は手続きさせてもらった。ここでの手続きはちょっと変わっていて、チェックインカウンターで手続きした後に、別のカウンターに行って空港税を払うと搭乗券をくれるシステムになっている。

今回はあまり日数が取れなかったので、まだトラックのすべてを満喫できた訳ではなかった。次回はもっと長時間滞在したいと思う。
最後であるが、滞在中のケアをしていただいた吉田氏をはじめスタッフの方々、ボランティアの方々にお礼を申し上げたい。